Paraboot Reims (ランス)のレビュー
雨の日靴企画も早いもので第4弾です。
では早速行ってみましょう(笑)
今回ご紹介するのはこちら。

Paraboot Reims (ランス)です。

Parabootを代表するモデルの1つです。
ローファーのデザインはシューメーカーごとに星の数ほどあれど、ランスは一線を画したデザインです。
ではランスのオススメポイントを紹介していきたいと思います。
①トレンドのローファーデザイン。

いまオンオフ問わずスーツからジャケパンまで、垢抜けた雰囲気を演出できる代表アイテムとしてローファーが台頭しています。
カッチリしすぎず、洒脱な感じで、しかも脱ぎ履きもしやすい所が人気のポイントでしょうか。
ローファーと言ってパッと浮かぶだけでもジョンロブのロペスやオールデンのペニーローファー、クロケット&ジョーンズのボストン2など、挙げればキリがありません。
そんな中このランスが一線を画すのは、見ての通りの底周りのボリューム感です。
このボリュームがある事によって、他のローファーでは真似のできない、まるでスニーカーのようなハズシ感、それでいてMade in Franceならではの品の良さが出ている、何とも言えないバランスの良さがあります。
ローファーは一歩間違えると学生靴のようにも見えてしまう諸刃なアイテムですが、ランスはこの底周りのボリュームのおかげで全くそのような見え方にはなりません。
②Parabootオリジナルのソール

自身のブランド名の由来にもなっているこのゴム製の靴底は、単に見た目のボリューム感が良いだけでなく、そのスペックもまた大変素晴らしいものです。
自社生産されているこのオリジナルのソールは、スニーカーに匹敵するクッション性の良さとグリップ性の良さを備えております。
走れる革靴と聞かれれば間違いなくパラブーツと答える位、このソールの履き心地の良さは特筆モノです。
また耐摩耗性にも優れており、2年や3年では底がダメになる事はありません。
③雨に強いの代表格リスレザー。

パラブーツの独自性は素材にも表れており、リスレザーという名は一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
この革は所謂ワックスレザーで、革の製作工程で多量の蝋を浸み込ませています。浸み込ませた蝋は時間の経過と共に表面に浮き出て白くなります。(ブルームと呼ばれています。)
買ったばかりのリスレザーの靴はこのブルーム現象により真っ白になっているので、知らない人はカビが生えているのかと勘違いする程です。
なのでまず購入して初めてすることは、このブルームを靴の中に戻すためにホースヘアーのブラシなどでブラッシングします。
このブラッシングの摩擦熱により蝋分が溶け、また革の中に戻って行きます。
このように多量のワックスが含まれる革なので、大変水に強い革となっています。
まさに雨に打ってつけの素材ではないでしょうか。

④いつまでもきれいに履きたい為の一工夫。
先程書いたように、このリスレザーは大変水に強い素材ではありますが、お手入れなしで履いていると徐々にワックス分が抜けていき、ある朝見るとカッサカサになっています(笑)
そこまで行くとただの牛革になりますので雨も弾かなくなってしまいますので、普段からケアクリームや補油(私の場合はタピールのレーダーフレーゲやレーダーオイルを使用しています。)やパラブーツの純正グリースなどでお手入れすることを推奨します。
またパラブーツの靴の外観には「緑色のタグ」とノルヴェイジャン製法独特な「白いステッチ」があります。

靴のお手入れをしているとついついクリームなどでこの2つを汚してしまった!という方も多いのではないでしょうか。
そこで貧乏性の私がオススメするのはこの2箇所のフッ素コーティングです!
といっても簡単、お手入れの度にこの2箇所にアメダスをスプレーするだけです(笑)

しかし侮るなかれ、この工程を続けることで防汚コーティングが保たれるので、地に汚れが付着することをシャットアウトできます。
④ダッシュで出社の日は迷わずランスで。

以上のようにこのローファーはパラブーツの靴の中でも特に、どんなスタイルにも合わせやすく、垢抜けた雰囲気も演出でき、スニーカーのような履き心地で、尚且つ表革・底の材料共に水に強いといった特性を兼ね備えた靴になります。
寝坊した雨の朝はランスを履いてダッシュで決まりじゃないでしょうか。
オススメです。